カミュ/シーシュポスの神話

シーシュポスの神話
 難しい。非常に難しい。もっと予備知識が必要なんだと思う。
 僕はほとんどわかってないと思うけど、「とにかく生きろ」という感じか。「不条理」ってのがひとつの大きなテーマ。大きな岩を山に押し上げるという罰をシーシュポス。岩を頂上まで押し上げると落ちてしまう。つまりいつまでも終わる事のない罰。それでも生きる。「すべてよし」、とにかく生きる。
 読んでると、一瞬掴めた様な感覚になるがすぐにその感覚は逃げていってしまう。水を掴んでいるような感じ。結局は逃げちゃうんだけど、一瞬掴めた様な感覚を得たいがためにどんどん読んでしまった。何回でも読ませる強度を持った本だと思うから、何回でも読みたい。
 付録として「フランツ・カフカの作品における希望と不条理」という論文(批評)がある。カフカを読んだばかりだったので、こういう「つながった感」はなんだか嬉しい。『審判』、『城』を読みたくなった。