レンタル自転車

 起きれば昼前。とりあえずカレーが食べられればそれでよかった。その後は友達に任せっぱなし。京都にいるからと言って、僕の体は必ずしも寺を欲しない。
 本に載ってたインドカレー屋さんに行く。Didi。お店の中はゆったりとした時間が流れてた。チキンカレーはとても美味しかった。付け合せのよくわからない食べ物も美味しかった。カレーは基本的に美味い。ラーメンと同様に。
 お腹を満たして、自転車でスイスイ。そーいえば、自転車貸してくれたお兄さんが面白かった。
 「ベル、良し!空気、良し!ライト良し!行ってらっしゃ〜い!」
 ステキな雰囲気の本屋に行く。けいぶんしゃとガケ書房。読んでみたい本が一杯。一番読んでみたいと思ったのは、ジョン・ハワード・グリフィンの『私のように黒い夜』。図書館で借りることになるかなー。CDや雑貨のセレクトも面白かった。どちらの本屋も個性をしっかり持っていた。雰囲気があるっていうのか。だから人気なんだな、きっと。結局買ったのは、近所の本屋でも確実に売っているであろう文庫2冊。わざわざここで買う必要はなかったが、何となく買ってしまった。
 本屋めぐりを終えて、青春を買いに人が溢れている方へ行き、レコード屋に行ってCDを買う。京都に来るにあたって密かに、「今回はCDを買わない」と決意していたのに、あまりにもあっけなくその決意は忘れ去られた。もう少しで4枚買ってしまうところだった。相変わらず温度が低いこのレコード屋は良いなーと思った。
 自転車を返す時間も迫っていたので、友達の家へ戻る。家に着くと、買ったばかりのコーヒーを飲ませてくれる優しい友達だ。美味しい、美味しい。インスタントコーヒーと同じ位、美味しい。ウソ、ウソ。買ったCD聴いたり、ダラダラしたりしてのんびり時間を過ごし、自転車を返しに行ったついでに夕飯をアヴァンギャルド餃子の王将で食べた。最早、チェーン店の面影はどこにもない。僕はニンニクの芽が割りあい好きです。安くて、量も多くて、満足。
 家に帰って、映画を観る。友達は映画の最中に寝て、僕は映画を観終えて寝た。

黒いオルフェ

黒いオルフェ(ポルトガル語版)
 なかなか凄い映画だ。いろいろ混ざり合って、妙な雰囲気。トム・ジョビンのボサノバとカーニバルの熱気。学芸会を見ているような感覚になる妙にわかりやすい演技。あまりにもあっけない死。あまりにも安っぽい骸骨柄の全身タイツを着たあまりにも謎な男。
 ギリシア神話オルフェウスの物語をブラジルのカーニバルの中に再現した作品。カーニバルの熱狂、リズム、グルーヴを何となく感じることが出来る。
 観ているうちに、その安っぽさやあっけなさに引き込まれた。生の熱さも死の冷たさも同列にあるような描写の仕方が魅力的だった。ダイナミックなごちゃ混ぜ感。
 もう一回観てもよくわからないと思うけど、絶対に惹きこまれてしまうと思う。

The Rhoda Scott Trio/Hey!Hey!Hey!+Live!At The Key Club

ファンキー・オルガン・クイーン
 女性オルガン奏者、ローダ・スコットの2枚のアルバムを収録したCD。
 Live!At The Key Clubの熱気が堪らない。こんなライブを経験してみたい。生々しくて、粘っこい、粘っこい。ファンキーとはこういうことを言うのだろう。
 こう、何かエグってくる様な音楽は何物にも変えがたい魅力を持ってる。
 最近、こういうタイプの音楽から離れていたけど、やっぱり良いものは良い。