SCRATCH

　ターンテーブリストのドキュメンタリー。
　ここら辺のことはよくわからないけど、とにかく凄い映像でいっぱいだ。
　DJ SHADOWが地下倉庫で掘ってる映像は凄まじかった。唖然とした。地下倉庫自体がまず凄まじかった。レコードの量が半端無い。世界中のレコードがすべてあるんじゃないかと思うくらい。ファーストアルバムはほとんどこの地下倉庫の音源で作られたらしい。音楽の歴史から作られた音楽だ。とにかく凄かったわ。
　最後の方に出てきたAfrika BambaataaはSUN RAみたいだった。雰囲気も言ってる事も。
　新鮮に感じたのは出てきたDJの人達にアジア系がかなりいたこと。DJ BABUもQ-BERTもフィリピン系。現在のターンテーブリストの頂点にいるのはフィリピン系アメリカ人ってことだ。ステレオタイプなイメージとしてアフロ・アメリカンの文化というイメージがあったけど、実際はそうじゃないみたい。今やいろいろな人種がごちゃ混ぜになって、形成されてる文化なんだと思った。どんなジャンルの音楽でも取り込んでしまうその音楽性同様、人種なんてのも全く関係ないってことか。ヒップホップはかなりアメリカ的な文化なのかもしれない。誰にでも開かれていて、凄いヤツだけが生き残れる。
　見ごたえがあるドキュメンタリーでした。