お化け屋敷で休憩する

 お化け屋敷に行った。とても久しぶり。
 めちゃくちゃ怖がってた自分が怖い。お化けがあまりにもえげつない脅かし方をしてくる。どー考えてもアレは酷い。あんな脅かし方をされたら、そりゃ後ろに吹っ飛ぶしかない。そして腰の辺りを強打。お尻に痣ができるほど強打。今でも腰の辺りがスッキリしなくて、苦しい。お化け、コノヤロー。
 何故、人々はお金を払って恐怖体験をしたがるのか。非日常を求めてるのか。ある種のスリルを求めているのか。みんな「イヤだよ、イヤだよ」って言いながらお化け屋敷の列に並ぶわけだから不思議だ。内心みんな恐怖を求めているのかも。お化けに驚かされたときの人の反応ってのは限りなく素の状態に近いと思う。日常どこか装っている自分を、お化けが解放してくれるのかもしれない。怖いけど何かスッキリする。それが良いのかな。自分は今回お化け屋敷に入って、もう5年くらいは入らなくて良いよって気になったけど。
 内心恐怖を求めているという事。僕は電車をホームの一番隅っこで待つ事が多い。電車はかなりのスピードで自分の前を通過していく。電車が来るときはいつも、ホームの先端を見ている。電車はそのギリギリのところをものすごいスピードで通っていく。これをみながらいつも考える。電車が何らかの理由でちょっとずれてそのままホームに突っ込んできたら自分はどうなってしまうんだろうと。他の人達はどうなるのだろうと。こんな事は絶対に起こってはいけないことなのはわかってるんだけど、心のどこかでもし起こったらどんな感じになるんだろうと考えてしまう。めちゃくちゃになった情景を。