管理されてる

 図書館から出ようとしたら「ピピピー」とものすごい勢いで鳴った。お兄さんとお姉さんが出てきて、僕に疑いの目を向けてくる。僕は彼らのところに行き、バッグを見せる。とりあえず中身を全部出す。当たり前だけど本を無断で持ち出すようなことはしない。そこで鳴った原因と予想できるもの、例えば折り畳み傘とかそーゆーものをお兄さんが持って図書館から出てみる。鳴らない。バッグにそれらを戻して、お兄さんがバッグを持って出てみる。鳴らない。ここで僕は「アレッ」と思う。お姉さんも「何ででしょうかね〜」という感じ。お兄さんは「すいませんでした」と言って僕にバッグを返してくれる。原因がはっきりしないままに僕は解放される。そして僕は図書館を出ようとする。鳴った。また鳴った。「ピピピ〜」って。彼ら、苦笑い。僕、うんざり。「もういいですよ」って感じで彼らは僕を引き戻すことはなかった。原因ははっきりしてるんだろう。僕自身だ。遂に機械にも嫌われたか。思い返してみれば空港でも引っかかった事あったな。何とも残念なヤツだ。