少年

 少年が水溜りに思いっきり飛び込んだ。水が勢いよく飛び散った。飛び散った水の4割くらいが僕の靴とジーパンに。少年は何も知らずに横断歩道の白い部分を踏まないように変な走り方で走り去っていく。僕は少年をただただ目で追うことしか出来ない。怒りが生まれたのは事実だが、「こんなことで怒っても」という思いが生まれたのもまた事実である。とりあえず水溜りには飛び込まないでほしい、子供も大人も。どうしても飛び込みたいなら、周りに人がいないことを確認して飛び込んでほしい。