ベトナム近代絵画展

Bam-be2005-12-03

 東京ステーションギャラリーにて。アジアのキュビスム展でベトナムの絵が素敵だったので行ってみた。
 漆を用いて描かれた作品が多かったのだけれども、これが素晴らしい。この手法自体がまず素晴らしい。見る角度によって(光の当たり具合によって)、絵の見え方が変わる。山中を軍隊が歩いている絵があったんだけど、これがすごかった。もう感動した、あまりの美しさに。しゃがんで下から見ると金色の漆が輝いて、とにかく美しい。コレ見ただけで充分と思ったほど。
 他の作品ではチャン・チュン・ティンという画家が戦時中に新聞紙に書いた作品があまりにも強烈だった。タイトルは『少女と銃と鳥』。画家の気持ちそのものなんだろうと思わせる絵。『リエン嬢』(写真)は不思議な魅力を持った作品。これも漆絵。とても静かな作品。
『ねずみの結婚式』(?)みたいなタイトルの絵があったけど、なんか日本にもありそうだと思った。アジアに共通してることなのかな、動物系は。
 全体的に戦争の影響を感じさせる絵が多かった。穏やかな日常を描いてる絵だな〜と思うと、脇にはライフルがしっかりと描かれていたりするのである。戦争をやっても、良い事なんて無い。近現代のことを自分はもっと知らなければいけないと思う。