アジアのキュビスム

 初めての東京国立近代美術館。エレベーターがカッコ良い。真っ黒でほんのり明るい。素敵。
 キュビスム。何だかわからないけど好き。何だかわからないのが好き。キュビスムなんてヨーロッパのもんだろうと馬鹿な僕は今まで思っていたのだけれど、アジアのキュビスムも非常に素敵なのであった。ただの模倣に終わっていない。展示されてる絵がヨーロッパのキュビスムに影響を受けてるのはもちろんだけど、そこにアジアらしさというか、アジア的感覚というか、そんなものが加わってとてもオリジナルなもののように感じた。素晴らしい〜。展示の仕方が国別ではなく、テーマ別なのも面白かった。
 中国のチュ・レイレイという人の「青春」って作品が印象に残ってる。どことなく中国的な絵の雰囲気。綺麗な色使い。カラフルなやつが好きなんです。「青春」ってタイトルがすごくはまってた。びゅ〜てぃふぉ!ベトナムの画家の絵は柔らかい色使いがナイス。温かさを感じた。インドネシアの人の絵は何だかとても都会的な感じ。ヨーロッパ的というべきか。「キュビスム!」って感じ。その国の雰囲気みたいのが現れてる作品が良かった。
 常設の方も見た。ヤン=ペイミンの「スーダンの少年」という作品に引き込まれた。いろんな黒といろんな白で描かれている。パー=マーティンの「最後の保養地」(The Last Resort)よりって作品も皮肉っぽくて、なんか今っぽくて好きと思った。「沈黙の声」っていう企画っぽいのもやってた。これがまた面白かった。1分間の映像を15分くらいかけて、つまりスローモーションにして流してる作品なんかは結構ツボだった。韓国人のキムスージャという人の作品も魅力的。内側に向かってる作品が好きだ。
 こんな感じでMOMATグッジョブって思いました。楽しかったです。