ビヨルン・メルフス展「イースタン・ウェスタン・パーク」

 場所はスパイラルガーデン。この人については、なんのこっちゃ知りませんでした。ネットでドイツ人でメディアアーティストであるってことだけは学んでいきました。
 行ってみるとなんとも不思議な映像が流れていました。メルフス自身が日本の女子高生の制服(一番典型的なやつ、もちろんルーズソックス)を着て、西洋の東洋に対する歪められたイメージを体現していました。とりあえずヨーロッパの男性が日本の女子高生の制服姿をしているのはあまりにも刺激的。それでもって日本の女子高生の制服姿でありながら、履いている靴が薄汚れたアディダスのランニングシューズというのが僕にとっては非常にリアルで(ヨーロッパのおじさんはアディダスとかのスポーツシューズを履いてそうだという僕の完全にゆがんだイメージ:笑)。でも女子高生は右手に刀を持っているっていう。日本に対する昔からのイメージとしての刀、新しいイメージとしての女子高生(ルーズソックスとか)、この二つが共存しているのはなんだか面白いと思った。僕の欧米人のおじさんに対するイメージも当てはまって、変な女子高生がさらに意味のわからないものに見えてきた。不思議、不思議。
 今って、自分の周りに情報があふれかえっている。事実も、事実じゃないのも、よくわからないのも、全部。これらがいろいろ混ざり合ってイメージってできたりするのかもしれない。わからないけど。僕の「欧米人おじさんアディダス愛用イメージ」だって、知らず知らずのうちにいろんなところから情報を得てできたのだろう、完璧にどうでもいいことだけど。(笑)とりあえずあふれかえっている情報をそのまま受け入れないで、一度自分に落として、吟味するのは大事だと思う。当たり前だけど。
 それにしてもメルフスさんの制服姿はインパクトありすぎ。場面によっては制服姿のメルフスちゃんが9人横並びになったりするものだから・・・すごかった。(笑)